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ホームページ保守を自分でやるvs外注する:コストと時間で徹底比較

ホームページの保守を自分でやるか、外注するか。この判断で迷っている方に、まず正直にお伝えしたいことがあります。

すべての人が外注すべきというわけではありません。自分でやったほうが合理的なケースは確実に存在します。

この記事では、両者を時間とコストの両面から比較し、どういう条件ならどちらを選ぶべきかを整理します。判断材料として使っていただければと思います。

比較の前提:何を比べるべきか

「自分でやれば無料」と考えてしまいがちですが、これが最初の落とし穴です。自分でやる場合にかかっているのは、お金ではなく時間です。そして時間には値段があります。

比較すべきは次の3つです。

  • 時間……毎月何時間を費やすか
  • リスク……トラブルが起きた際に対処できるか
  • 精神的な負荷……「大丈夫だろうか」と気にかけ続けるコスト

3つ目は数値化しにくいのですが、実際に相談を受けているとこれが決め手になる方が非常に多いです。

自分でやる場合にかかるもの

毎月の作業時間

順調に進んだ場合で、月あたり1.5〜2時間程度が目安です。バックアップ、更新、更新後の表示確認、フォームの動作確認といった作業の合計です。

ここで重要なのは、これが「何も起きなかった月」の数字だという点です。更新でレイアウトが崩れた、プラグインが競合した、といった事態が発生すると、原因の特定と復旧で半日から1日が消えることもあります。

最初の学習コスト

作業手順を理解し、自分のサイトで安心して実行できるようになるまでには、それなりの調べ物が必要です。最初の数ヶ月は、作業時間の何倍も調べる時間がかかると考えておいたほうが現実的です。

ただしこれは一度身につければ資産になります。この点は自分でやることの明確な利点です。

トラブル時の対応力

ここが最大の分かれ目です。通常の更新作業は手順どおりに進めれば済みますが、予期しない事態が起きたときに判断できるかどうかは経験に依存します。

サイトが真っ白になった状態で、原因を切り分けながら冷静に対処できるか。ここに不安があるなら、その不安自体がすでにコストです。

外注する場合にかかるもの

費用は月額1万円前後から3万円前後が中心です。詳しい内訳はWordPress保守の費用相場にまとめています。

見落とされがちなのが、外注しても自分の時間がゼロにはならないという点です。

  • 月次レポートを読む(5分程度)
  • 修正の依頼内容を伝える
  • 提案を受けて判断する

とはいえ、これらは「作業」ではなく「判断」です。手を動かす時間ではないという点で、負荷の質が大きく変わります。

比較表

項目自分でやる外注する
毎月の費用0円1〜3万円程度
毎月の作業時間1.5〜2時間10分程度(確認のみ)
トラブル時半日〜数日連絡のみ
知識の蓄積自分に残る残らない
対応の速さ自分次第契約内容による
精神的な負荷常に気にかかる任せられる

※費用・時間はいずれも一般的な目安です。

3年間の総コストで比べてみる

月額だけを見ると外注は割高に感じますが、時間を金額に換算して数年単位で比べると、印象が変わることがあります。

ここでは仮に、自分の時間を1時間3,000円として計算してみます。ご自身の数字に置き換えてご覧ください。

自分でやる外注する
月額費用0円14,800円
月の作業時間2時間10分
時間の金額換算6,000円500円
月あたり実質6,000円15,300円
3年間の合計216,000円550,800円

※時給3,000円と仮定した場合の試算です。

この数字だけを見れば、自分でやるほうが安いという結論になります。これは事実です。

ただし、この試算には含まれていないものがあります。

  • トラブル対応の時間……3年に1度でも半日潰れれば、その分が上乗せされます
  • 最初の学習時間……手順を調べながら進める期間のコスト
  • 実行できなかった場合の損失……最も大きいのがこれです

3つ目が本質だと考えています。自分でやる前提のコストは、実際に毎月やり続けた場合にのみ成立します。半年放置してしまえば、安いどころか無防備な状態が続くだけです。

自分でやったほうがいいケース

次のすべてに当てはまるなら、外注する必要はないと考えます。

  • サイトが止まっても売上に直接の影響がない(名刺代わりのサイトなど)
  • WordPressの操作に抵抗がなく、調べながら進められる
  • 月2時間程度の作業時間を確保できる
  • 技術的なことを学ぶこと自体に前向きである

この条件に合う方が無理に外注しても、費用に見合う価値を感じにくいと思います。

外注を検討したほうがいいケース

一方、次のいずれかに当てはまる場合は、外注を検討する価値があります。

  • サイトから問い合わせや予約が入っている(止まると損失が出る)
  • 「更新しなきゃ」と思いながら半年以上放置している
  • トラブルが起きたとき、誰に聞けばいいか分からない
  • 本業が忙しく、月2時間を捻出するのが現実的でない

特に2つ目は重要な判断材料です。「やろうと思っているのにできていない」状態が続いているなら、来年も同じ可能性が高いからです。意志の問題ではなく、優先順位の問題です。

第三の選択肢:部分的に頼む

全部か無かで考える必要はありません。

たとえば更新とバックアップだけを任せて、記事の追加は自分で行うという形であれば、費用を抑えつつリスクの高い部分だけを外部に預けられます。多くの保守サービスにある「ライトプラン」がこの用途に当たります。

まずは最小構成で始めて、必要に応じて範囲を広げるという進め方が、失敗が少ないと感じています。

迷ったときの決め方

それでも判断がつかない場合、次の問いを自分に投げてみてください。

「先月、サイトの更新作業をしましたか?」

していないのであれば、来月もおそらくしません。これは意志の弱さではなく、本業の優先順位が正しく機能しているだけのことです。

自分でやるという選択は、「やる能力があるか」ではなく「実際に毎月やり続けられるか」で判断すべきものです。この点を正直に見積もれば、答えは自然と出てきます。

なお、外注に切り替えた後でも、自分で管理する形に戻すことはいつでも可能です。サーバーとドメインを自分名義で契約しておけば、その自由は常に手元に残ります。

まとめ

判断の軸は「そのサイトが止まったとき、何を失うか」に尽きます。

失うものが小さいなら、自分でやりながら学ぶのは良い選択です。失うものが大きいなら、月1〜2万円は保険として妥当な金額だと考えます。

そして、どちらを選ぶにしても最初にやるべきことは同じです。今のサイトがどんな状態にあるのかを把握すること。問題がなければそのまま自分で維持すればいいですし、放置期間が長く危険な項目が並ぶようであれば、その時点で改めて考えれば十分です。

判断材料がないまま迷い続けることが、実は最も時間を失う選択です。まずは現状を数字で把握するところから始めてみてください。

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